摩耶山('21.05)



山名摩耶山
地域山形
標高1020m
登山日2021年5月6日
天候快晴
備考豪雪に削られた山、朝日連峰の展望台と言われる大展望が広がる。
日本300名山/東北100名山

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    ルート

    第1日 越沢登山口〜弁財天の滝〜摩耶山山頂〜摩耶山避難小屋〜追分分岐〜越沢登山口

     備考 累積標高差:750m コースタイム:4時間半

    山行記


    第1日

     昨年に引き続きコロナ禍真っ只中のGW。東北には緊急事態宣言は出ていないものの知事から移動自粛の お願い有り。どうしようかと悩んだのですが、やはり出かけたくなってしまい、ソロで出動してしまい ました。人が少なそうでこの時期に良さそうな山がないか物色・・久しく見ていない海が見たい 気持ちもあり標高低めの山形の摩耶山へ。摩耶山といえば遥か昔に行った神戸の摩耶山が思い浮かぶし、 そういう人が多いのでは思いますが、山形にも300名山に選ばれている山があったようです。ヤマレコで 調べてもあまり情報がない山、事前調査不十分感はありつつ向かったのでありました。 セト橋登山口に7時半過ぎに到着。国道345号から分岐すると未舗装の林道で、狭くもありましたが 走り難さはそれほどでもない感じでした。

     セト橋の横に2台の先客があり、その奥に10台程度の駐車スペースもありました。真っ青な空と新緑の 緑を眺めながら準備して出発。・・・林道の先が登山口かと思って歩き始めてしまったのですが、 何か変。。。セト橋登山口だったなと思い、地図を今一度見て車に戻ってよく見ると橋の横に登山口発見。 約30分のロスでした。。気を取り直してスタート、ちょっとした残雪を超えると川が現れます。これが 地図の渡渉ポイントかと思って渡れるところを探すのですが、これどこ渡ればいいの?という感じ。。 雪解け水なのか、前日の雨のせいなのか、水量も多くてなかなかの難関。厳しいなーと思いつつジャンプ しましたが、バランスが崩れ足が少し川の中へと思ったらザックの横からお茶のペットボトルが落ちて しまいました。思わずそれを取ろうとしてさらにバランスを崩してお尻が濡れてしまった間にお茶は ドンブラコ、川の藻屑と消えたのでありました。。。川に入った足はトレッキングシューズの中に水が 入るほどではなく大事なかったですが、道間違いに続く試練に、出だしから心のスタミナを削られたので ありました。

     まいったなと思いつつ先へ進みます。新緑がきれいな渓流沿いの道、花も咲いていて雰囲気は素晴らしい 道です。ただ、道が濡れていて先ほどのこともあって慎重に歩くポイントもありました。そうこうしている うちに小浜の茶屋跡に到着。ベテランコースと初心者コースという名前の二手に分かれていて、既に やられ気味だったのでベテランコースに不安がよぎったのですが、弁財天夫婦滝を見たいしなとベテラン コースへ。小さな滝を横目に進むも分岐すぐの場所も道が不明瞭で早速歩きにくい。弁財天夫婦滝の 手前も滑りそうな岩場を慎重に越えて何とか滝つぼに到着。なかなか見応えのある滝でございました。 滝の横にあるハシゴはしっかりしていますが、素手だと冷たかったですね。無事に登って横を見ると 小さなロープ。こっちが道かと思って進んだら川沿いの断崖の道。ベテランコースだからなーと思いつつ 少し進むと幅が狭くて進むも戻るも厳しい感じになってしまい、周りの木の根をつかんだりして何とか 乗り越えたのですが、乗り越えた先に登山道が続いている感じがしないし、一般登山道にしては難易度 高すぎないかという感じでとても先に進む気になれず、本日二度目の引き返し。。。戻る時の方が少し ましでしたが、落ちたら遭難者になりかねないなとヒヤヒヤしながら這うようにロープのところに戻り、 周囲を見回すと上に向かう登山道がちゃんとありました。。やはり間違っていたようです。。。

     這う這うの体で戻ってきたので、この時点で精神的に疲労感いっぱい。いやはや、家族が一緒でなくて 良かったなと。一緒に間違えてたらほんとに遭難しかねない道でした。登山道に戻り中尾根をたどって 山頂を目指します。・・・今度は急登続き、一旦あんパン休憩して標高を上げていきます。標高が1000m しかない山ですが、歩きだしが280mで滝でも標高400mほどなので、まだ600mほど登らねばならず、 無駄に疲れた身には厳しい登りでございました。標高が上がるにつれて視界は開けてきて、まだ葉が 出ていない木々の間から見える景色にだんだんと気持ちは復活してきつつ、今度は息が切れる。 残雪を二度ほど超え、山頂稜線に出ると残雪をまとった朝日連峰がいきなりドーーンと目の前に。 左側には月山、ものすごい絶景。こんなに展望の良い山とも思っておらず、これまた新たな驚きでした。

     細い尾根道を少し進むと山頂に到着。少し開けた場所で三角点と大展望が迎えてくれました。 急登により体も疲れて心身ともにスタミナを削られたので、コロッケパンとおやつを食べながら大休憩。 飯豊連峰に鳥海山も見え、東北オールスターズに囲まれた時間を満喫。想定外の残雪の山々が素晴らしい のですが、そもそも海が見たくて来たんだったと思い出して反対側も見てみる・・遠くに見えてる 感じはするものの、ちょっと遠くてちょっと期待してたのとは違う感じ。海見るなら鳥海山かな? そんなことは小さなことに感じる朝日連峰を始めとする大展望を満喫し、心身ともに回復したところで 下山開始です。出だしのやせ尾根を慎重に歩く。東西両側ともに雪に削られた山、尾根も狭いです。 摩耶の奥宮で朝日・飯豊連峰ともお別れ。ちょっとロープもありましたが、比較的歩きやすい道。 摩耶山避難小屋、どんなもんだろうとちょっと覗いてみると思ったよりキレイでしたが、落書きも 目につきました。。その先の残雪でまた道がちょっとよく分からなくなりましたが、雪のある沢を 下るのが正解だったようです。追分の分岐には看板がなく、地図とGPSを頼りに小浜の茶屋跡方面へ。

     その後は森の木々の中をどんどん下ります。七ッ滝がどこか分からないうちに小浜の茶屋跡に到着。 その手前に小さな渡渉ポイントがあり、地図に書いてあった渡渉ポイントはどうやらこちらのよう。 そこから戻って朝苦労した渡渉ポイントに到着。今度は濡れることなく無事に通過したのですが、 渡渉ポイントの少し上にハシゴが立掛けられていました。冬の間は橋が外されていて、山開きとともに 設置されるようですね。無事に登山口に戻ってよく見ると、登山口の看板も冬の間は倒して保管して いたようです。下山後自宅に戻って今一度調べましたが、山開きが5月末で、その前には橋や看板が 整備されてるよう、初級者にはちょっと厳しい時に来てしまったようです。GWでないとこの残雪の山は 見れなかったし、なかなか訪問も出来ないところなので山歩き的にはいい時期だったと思うのですが、 ちょっとした違いで難易度が上がってしまうのだなとも感じました。一番の難所は間違えて踏み込んだ 川沿いの断崖で山開きは関係なかったのですが・・・。

     とにもかくにも無事に車に戻れて一安心、お茶を落として最後は水分不足にもなっていたので、 車に置いていたお茶がまた美味しかったのでありました。いやはや、いろんな面で1000mの山とは 思えない盛り沢山な山行となりました。初心者コースの下山道も慎重に歩くべきところがあり、 飯豊の尾根に出るまでの道を思い出しました。距離は短いですが、ほんとの初心者には厳しいのではとも。 二度も道を間違えて苦労したので、何とかしたいなと使ってなかったヤマレコアプリを調べたら 色々使えそう、携帯が圏外でも地図がしっかりしてなくても間違わないように使いこなしたいと思ったので ありました。翌日は崖をよじ登ったりしたおかげて全身筋肉痛、絶景とともに心身のリフレッシュは しっかり出来た一日でした。ちなみに倉沢コースは相当な上級コースらしく、私が歩くことは 絶対ないでしょう。。

    2021.5.23記

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