| 山名 | 鳳凰山 |
| 地域 | 南アルプス/山梨 |
| 標高 | 2841m |
| 登山日 | 2025年9月13,14日 |
| 天候 | 一日目 曇のち雨、二日目 曇 |
| 備考 | 白砂の稜線に薬師岳・観音岳・地蔵岳が並びオベリスクがそびえる。
日本100名山 |
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山行記へ 山の写真へ 山ある記Topへ ルート 第1日 夜叉神峠登山口〜夜叉神峠〜杖立峠〜苺平〜辻山〜南御室小屋 第2日 南御室小屋〜砂払岳〜薬師岳小屋〜薬師岳〜鳳凰山(観音岳)〜赤抜沢ノ頭〜地蔵岳〜赤抜沢ノ頭〜 高嶺〜白鳳峠〜白鳳峠入口〜広河原ビジターセンター 備考 累積標高差:約2000m コースタイム:第1日 5時間30分、第2日 7時間10分 ”今年もどこか行かない?”“いいね、どこ行く?”“穂高の次は槍に。””そうするか。”という感じの uosuki先輩とのやりとりから、中房温泉から表銀座コースで槍ヶ岳経由上高地へという王道コースを歩く気満々だった 9月の三連休、蓋を開けてみると・・・? 第0日 金曜日、最後の有休消化のため午後半休を取り、2泊3日のテント泊準備をした後、まずはオートバックスへ。 今年はGWからいろいろ走ったせいで半年で1万km近く走っていてエンジオイルを交換。カーナビもタッチパネルが 壊れてきてまともに使えないのでスマホのナビが見えるようにスマホホルダーも購入。10年選手になった車の調子が 怪しくなっているのが気がかりで、加速時にがたつきがあったり、前側のスピーカーが聞こえなくなったり。 この山行後にディーラーに半年点検に持って行ったらがたつきの症状出ず様子見・・まだ壊れて欲しくないので このままひどくならないといいのだが、想定される症状だと修理に十数万とかだったような。。余談でしたが、 並行して気がかりな天気予報を見ながらuosuki先輩と行先の相談。北アルプスはかなりの荒れ模様。多少マシそうだった 南アルプスも前日から悪化で悩むも、暴風の中、東鎌尾根を歩く気にはなれず3年前に天気予報から断念した鳳凰三山へ 向かうことに。17時半頃に郡山を出発して東北自動車道へ。佐野のSAで佐野ラーメンを食べ、圏央道を走って中央道へ ・・・のはずが、八王子JCを行き過ぎてしまい、高尾ICで下りて戻るつもりが高速に戻り損ね、相模湖まで下道で 移動することになり時間ロス。山道で夜に気を遣う道でした。中央道から中部横断道を経て白根ICで高速を降り、 夜叉神峠登山口へ。芦安から上がっているところで道に倒木がありましたが、下山時にはなかったので倒れたばかり だったんですかね。23時頃に登山口に着き、圏外で何もできず早々に就寝。 第1日 朝、5時半頃起床。到着時ガラガラだった夜叉神峠登山口の駐車場はそれなりに埋まってました。早朝、マイカー規制の ゲートでチェックする方や登山者の方が来ている音がしてました。この日は南御室小屋まで行くだけで工程が短いので、 我々は6時集合予定でした。朝食食べたり、駐車場のトイレに行ったりして6時過ぎに準備終わって先輩と合流。 圏外で天気予報が確認できないのが痛いですが、まあ行きますかと再会のあいさつもそこそこに出発〜。とてもよく整備された 幅の広い道で、見通しの良い(雲の中で白いけど、、)森の中を登っていく。1泊2日に減ったので荷物を多少減らしたもの 15sくらいはあるザックと、寝起きの体の重さもあり、歩き易い道でも出だしはしんどいですね。先輩の後ろを歩くこと 1時間弱で夜叉神峠に到着。ここから北岳の姿見えるらしいですが、どこにいるのかさっぱり。結局、鳳凰三山を歩いている 間は一度も北岳や間ノ岳は見れずでした。。夜叉神峠で休憩・・インナーソールをクッション性のあるものに変えてみたのだが、 踵側の靴擦れがひどくて痛いので見てみるとすでに水膨れが出来ていた。まだ出だしでこれはつらいが、テーピングを 貼ってみて様子見と言うか、歩くしかないというか。会わなかったときのためにもともとのソールも持ってきてはいたものの、 クッション性の効果を試すのに使ってみないとで。ソールの厚みが厚くなることで踵が靴に当たるようになってしまったの で、登山靴で合わせるの難しいですね。 手当をして白い森歩きを再開。杖立峠を経て苺平へ。後半少し急だったり、岩があるような個所もありましたが、 基本とても整地されて歩き易い道。苺平からそのまま南御室小屋に向かうつもりでしたが、先輩が辻山による雰囲気なので 寄り道。道幅が狭い登山道らしい感じの道を少し歩くと三角点・・森の中で何も見えないと思ったら、少し先に開けた ところがありました。地図見ると西側の展望が良いとのこと・・観音岳・薬師岳方面の稜線がチラ見えでしたが、 目の前にあるはずの白根三山はまったく見えず。2500m峰の登頂数が一つ増えたのでよしとしましょう〜。青空が見えたので 晴れ間を期待してしばらく待つも寒くなってきたので出発、辻山からは30分ほど歩き、11時頃に南御室小屋に到着でした。 雨がぱらついてきたりしてましたが、雨に対してはレインコートが要らないくらいでもってくれました。 小屋でテントの受付・・広河原に下りると言うと、小屋番さんから白鳳峠からの下りが急なので気をつけて、先日も下りで 滑り、救助要請した人いるからと注意喚起されました。天気も悪いので不安をあおられるが、とりあえずテントの設営。 まだガラガラのテント場の奥の方に場所を確保。設営終わったころから雨がひどくなり一時本降り。外に出る気も失せ、 テントの中で昼ご飯食べたり、足のテーピングを貼りなおしたり、本(電子版ですが)読んだりして過ごす。 降ったり止んだりしている間にだんだんテント場が埋まり、夕方には40張りくらいになってました。天気悪い中歩けるところ という我々と似た発想の方が多かったんでしょうか?昨夜の夜叉神峠登山口への到着が遅かった先輩はその間に昼寝して回復? 南御室小屋、建物は古めかしい感じで受付前は雨漏りしてるとこもありましたが、フェア中だからペンネや喫茶メニューが あって五竜山荘よりも充実。惹かれたんですが、持参した食料があるので購入したのは結局いつものビールのみ(笑)。 16時ごろから夕食の準備してると先輩からワインとつまみを頂く・・またまたありがとうございます!アルファ米と温める だけのレトルトチキンカレーに追加され、いい感じの洋風ディナータイムでした。相変わらず雨が降ったり止んだりで テントにこもっていたので、夜もあまり話しできなかったのは残念。陽が落ちる前の一時に空が赤くなったのはきれいでした。 小屋から少し離れたとこで携帯の電波が入るところがあり、天気予報を確認・・午後からの晴マークに期待しつつ、 早々に就寝。 第2日 翌朝4時半ごろ起床。夜明け前に空が赤くなっているのが見え、きれい。五竜の時のような日の出は望めない朝でしたが、 テント場の位置的に晴れててもここでは難しそう。上空でゴウゴウ音が鳴っていて稜線上は風が強そうですが、林に囲まれた テント場は平和。朝食食べてテントを撤収し、6時頃に南御室小屋を出発。スタートが急でしたが、その後はそれほどでもない 傾斜の道を歩き、40分ほどで砂払岳に到着。薬師岳や観音岳が見え、向かいの白根三山も上部は見えないものの、 下の方は雲がないのでどこに山があるかくらいは分かるお天気。この辺りから白砂の道が始まり、歩きたかった稜線が 見えるのはいいですね。7時頃に薬師小屋に到着。ここでも小屋の方に、最近は天気が変だし、午前中から雷なることもあるから 気をつけてとのお言葉を頂く。朝の冷え込みを緩く9月なのにと言われてました。確かに紅葉は少し始まってましたが、 テントで寝ても全然寒くなかったですね。薬師小屋から薬師岳まではすぐで、白砂が広がる開けた場所でした。山頂碑が 立っているところは山頂でないようで、山頂に行ってみるもロープがあって立ち入り禁止でした。危険なんですかね。 稜線上に出てるので風がそこそこ強く、地蔵岳側から来た方に様子を伺うと、風が抜けるところ強くなるけれど、あおられて 危険というほどではなかったとのこと。ただ、鳳凰小屋では午後に向けて天気回復しないと言われてたようで残念。。 薬師岳から観音岳への道は周りが曇っていても歩いていく道が見えて気持ちのいいとこでした。ホウオウシャジンにも 会いつつ薬師岳から20分ほどで観音岳に到着。思ってたより近いですね。岩場を少し上ると視界が開けていて、晴れていたら 360°の大展望が広がってそうなとこでした。実際は山梨側からの雲が鳳凰三山の稜線で止まり、静岡側からの雲が白根三山の 上部にかかり、その間だけ見えているという不思議な感じでした。観音岳からお次は三山目の地蔵岳へ。歩いてる途中で なかなか見えなかったオベリスクが登場。雲の中から要塞が登場したような感じでしたが、特徴咳な姿がかっこいい。 見えたり、現れたりを繰り返しながら歩くこと50分ほどでオベリスク横の賽の河原に到着。お地蔵さんがたくさんですねー。 歩き始めから3時間ほど経ち、お腹が空いたためおやつなのか朝食なのか昼食なのか、よく分からないタイミングながら エネルギー補給。じっとしてるとかなり寒く、長袖とレインコート着ても冷えるくらいでした。エネルギー補給後、 いよいよオベリスクへ。行けるとこまでとのぼり、先端の岩の途中まで登ったところが限界でした。下山後他の方の レコ見てたらプレートがあったみたいですが、どこにあったのだろう。場所により風も強くて知ってても探す余裕も なかったですが。 オベリスクを見て、下山モードへ。道が悪くなると注意喚起されてきた高嶺から広河原への道ですが、夜叉神峠に戻るのは 距離が長いし、同じ道歩くのもなんなので予定通り進みます。道幅が狭くなり白砂の道もすぐに終わり、鳳凰三山の雰囲気が 無くなっていき登り返しに息を切らせつつ高嶺へ。標高2779m・・百高山でここも晴れてれば見晴らしいいとこみたいですが、 天候が悪化しガスで真っ白、甲斐駒も仙丈も全く見えず、風も強くなってる感。登り返しの感じから鳳凰四山にならんのかな? 山頂にいると寒いので少し休んですぐに出発。高嶺から白鳳峠に下りるところが岩場というふれこみ通りではありましたが、 あまり高度感なく問題ない感じ。それより、緩やかになった後の木がない開けたところでこの日一番の強風であおられ、 歩くのが大変なほど。こけても落ちるようなとこではなかったので良かったのですが、これが鎖場ややせ尾根だと怖いので、 やはり槍ヶ岳は無理だったなと。。後でヤマレコで見ても槍ヶ岳辺りはほとんど歩いた方がおらず、鳳凰三山はかなり 歩かれてたのでそういうものなんだなと。ちなみに北岳も歩いてる方が多かったですが、上の方は暴風状態だったよう、 山頂部は我々が歩いてる間ずっと雲の中でしたが、ちょっとした差で違うもんだなと。 強風に耐え白鳳峠に着くと林の中なので平和。ここから大下りなのでしばらく休憩。白鳳峠で休憩されている二人組の方が いてこの日は高嶺を往復する予定とのこと。先輩と何でこんな天気の悪い日にわざわざ広河原から急登を往復するんだろう、 奇特な方もいるものだと話しながら白鳳峠から下り始めたのですが、ヤマレコ見てたらウッドさんとアヤチャンさんだった よう。毎週のようにレビューランキングに出てる方達で、レコがとても詳しいのでたまに見ていたスターだったので、 もう少しお顔をちゃんと拝見してたら良かったなと。。レコによると天気が悪いので歩いていなかった高嶺と小太郎山の 2つの百高山を広河原からWピストンされていたとのこと。百高山のリストをまともに見たこともなく、高嶺もそんな山と 知らずに歩きに来てましたが、いろんな山リストで楽しまれている方がいるものです。そして、白鳳峠からの下りはなかなかの 急坂、ハシゴやロープ場、急斜面等も盛りだくさん。荷物が重いこともあり、だんだん足にも疲労がたまるので慎重に下り、 休み休み2時間ほどかけて900mほど下り、白鳳峠入り口で車道に出たときにはほっと一安心でした。先輩も下りでエネルギー 使い果たしたとか、最後の方であった方は疲労困憊気味の方もいて、登る気にもならない急登でした。ただ、急さと滑り易さだと 三岩岳から下る時とか、志津倉山の下りとか、会津の山の人があまり歩いてない道の方が歩きにくい感じ。滑落するような 岩場でなければ、会津のような豪雪地帯の急坂も大変だなと思ったひと時。 そんな急坂なので、インナーソールテストにはうってつけだった訳ですが、結果として衝撃吸収力はしっかりあって、 いつも痛くなる親指の付け根の痛みだいぶまし、五竜岳の時よりも楽でした。一方で、靴の中の空間が減った影響で、 踵側の痛みはひどく、テーピング貼っていても大きな水膨れが出来てヒリヒリ。前側も爪が靴にあたるので、 左足の薬指は内出血で爪の下が黒ずんでしまってました。最低限、踵の靴擦れはなくさないととてももう一回使う気に なれないですが、親指の付け根の痛み緩和と両立されるには、インナーソールを半分に切ってつま先側は新ソール、かかと側は 旧ソールみたいな感じで分配すると何とかなるんだろうか・・一度切って外すと終わりだなとまだトライできてないですが、、 広河原に着き、バスの切符を買い、しばし待って夜叉神峠登山口まで移動。北岳側から降りてくる方が多く、芦安行きの 14時のバスは2台とも立つ人含めて満員でした。晴れてたらバスに乗れないくらい人一杯にならないんでしょうか? バスから外見ていると白根三山の稜線が見えてきていて、下山したら晴れるパターン感も。まあ無事に歩けたので多くは 望まず(笑)。バスを降りて夜叉神ヒュッテに寄り、広河原で売ってなかった鳳凰三山の山バッチを買うとともに日帰り入浴。 汗を流して帰ろうかと思ったら、お茶とぶどうのサービスがありしばし休憩。気さくな方で、店先にあった朝採れの シャインマスカットもお土産に購入、夜叉神ヒュッテいいですね。入浴後、先輩と別れて郡山へ・・行きで使った中央道 経由だと渋滞で時間が掛かるようなので、佐久まで下道で走り、北信越道〜北関東道経由で郡山まで戻ったのでありました。 家に着いたのは22時半頃だったか。下山後の移動、一人だとやっぱり大変ですね。今回だと歩きはuosuki先輩と一緒だったので なおさら移動中の一人が長く感じたような。今回もお世話になっちゃいましたが、またどこかを歩きましょ〜。 2025.10.12記 |