鳥海山('97.08)



山名鳥海山
地域東北・秋田/山形
標高2236m
登山日1997年8月12〜14日
備考出羽富士
日本100名山

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    ルート

    第1日 北仙台駅〜JR〜酒田駅〜バス〜国民宿舎鳥海山荘
    第2日 鳥海山荘〜タクシー〜滝の小屋〜河原宿〜大雪渓〜伏拝岳〜新山山頂〜御室
    第3日 御室〜七高山頂にて日の出〜御室〜七五三掛〜御浜神社〜清水大神〜大平登山口 〜車〜酒田駅〜JR〜北仙台駅

     備考  標高差:1100m(第1日)1050m(第2日) コースタイム:3.5時間(第1日)4.5時間(第2日)

    山行記


     大学に入り山に登り始めた頃で、初めて友人とまじめに計画を考え、山小屋に泊まった山。 とりあえず東北で一番高い山(燧ケ岳はおいといて)に登ろうと選んだが、 初めてだったということもあってか、今でも一番印象に残ってる山行のひとつ。

    第1日

     車がなかったので電車で仙山線・北仙台駅から山形・新庄を経て酒田駅まで。 鈍行でえっちらほっちら進むため5時間もかかった。 酒田駅に近づいた頃は晴れてて、鳥海山もよく見えた。結構かっこいいのよね、これが。 さらに酒田からバスで鳥海山荘まで。この頃からだんだん天気が悪くなり、翌日の山行に暗雲が。

     第1日は山荘の周りを散歩し、山荘の夕食を食べ、温泉に入って終わり。 山荘はいかにも国民宿舎って感じだったような。翌日晴れることを祈って寝る。

    第2日

     朝起きると小雨。空を見上げて登るかどうかをしばらく二人で思案。 あまり雨は強くならず、せっかく来たんだからと登ることに決定。 決定に時間をくったため、予定を変更してタクシーで滝の小屋のふもとまで行ってから登り始める。 滝の小屋、河原宿を経て大雪渓へ。ガスであまり視界が無く、前日からの雨で道も濡れていたが、 道はしっかりしていたのでここまでは快調に進む。 天気が悪いせいか、ほとんど他の登山者にも会わず、静かな山歩き。

     が、雪渓が曲者だった。まず、ガスと雪で周り中真っ白で道がよく分からない。 加えて簡易アイゼンも何も無いので足元が滑る。。。慣れてないせいもあってか、 えらく雪渓が長かった気がした。地図とガイドブックを何度も確認し、何とか雪渓を越えて一息。 そこからアザミ坂を越えて伏拝岳まで登る。アザミ坂あたりでもうバテてしまい、 タクシー使って良かったなーと実感。伏拝岳から新山山頂まではそれほどつらくない。 このあたりから雨も上がり、雲海が眼下に広がっていた。 岩場の狭い山頂で、しばし登頂を祝った後、御室でカップラーメンを食べる。 お盆とはいえ山頂は寒く、温かいカップラーメンの旨かったこと。ココアも美味かった。

     夕方再びガスって来たが、このときブロッケン現象が発生!頭に後光が差していた。 いまだこの時しか見たことないんだよなー。その後御室小屋で夕食を食べ、就寝。 この御室小屋の食事が質素というか、昔ながらの山小屋の食事というか・・・。 お子さん用に用意されていたボンカレーが羨ましかった。 ともかく、これから御室で宿泊される方は食材を多めに持っていかれることをお勧めします。 寝る場所は神社の横の小屋で、大部屋ひとつに四隅が二段ベット(格段5人ぐらいずつ寝てた)がある感じ。 一階の玄関付近で他の登山者が美味しそうな臭いを充満させて、するめとかをあぶって食べていた。

    第3日
     夜中に起き出して星を見るために外へ。寒かった。すっかり雲がなくなり、星がきれいに見えた。 また、遠く日本海上に漁船の明かりが見えていた。なかなか幻想的な光景だったけど、 男二人で夜空を見上げる光景は幻想的だったとは言い難い・・・。そういえば、この山行の時、 友人から彼女ができたって聞いたような気が。4年後にその彼女さんと結婚されておめでたい限り。 ともかく、明日の日の出に備えて再び就寝。

     夜明け前に置き、隣の七高山山頂へ日の出を見るために移動。快晴の朝、雲海の先から 太陽が昇ってくる。ほんとに神々しいというか、綺麗というか。 僕の中ではこの時が今のところ、山での日の出のベスト。日が上って振り返るとそこに影鳥海が見えていた。

     ところで、横で日の出を待っていたおじさんがすごかった。 なんでも前日の夜に仕事を終えて、福島から麓まで車やってきて、 そのまま登って日の出前に山頂に着いたらしい。で、これから福島まで帰り、次の日から仕事と言っていた。 世の中にはこんなタフな人がいるのかと驚かされた。

     小屋に戻って朝食を頂いた後、快晴のもと下山開始。前日とはうってかわって、雄大な景色が広がり、 下りという事もあり快適な山歩き。七五三掛にでる辺りは結構急な岩場。そこをサンダルで犬と散歩 している人がいた。どこの人か分からなかったが、これにもびっくり。犬の散歩ルートなの、ここは? 御浜神社から鳥の海に下りて、しばし休憩。山での池は変化をもたらしてくれるので好き。 そこから大平登山口まで緩やかな道を下って下山。途中花も見かけたが、知識がないため、 何の花かさっぱり分からず、通り過ぎるのみ。知識がないと楽しみも半分以下・・・。

     大平口に降り、酒田駅へのバスを探していると、車から声を掛けてくれた方が。 どうやら御室小屋で一緒だった方らしく(僕らは気づいていなかった)、 酒田駅まで送ってくださるとのこと。早いし、バス代が浮いたし、ほんと助かりました。 夫婦でよく山を歩いてるっておっしゃってました。白山がお勧めだったかな。いまだ、行けてないけど。 あまり学生ぐらいの年代って山を歩いておらず、目立つためか、この時も含め、 いろいろ声を掛けてもらえたり、食べ物をもらえたりと、この頃って結構得だったなー。
     酒田駅からまた鈍行に揺られて北仙台まで。着いたときにはもう真っ暗だった。

    2002.9.30記

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